経皮的肝生検 メラノーマを確かめる

がんで苦しむ仲間の皆様へ

私は2015年1月に肝臓がんが発覚しました。残念な事に肺やリンパ節にも転移があり、診断はステージ4の末期がん。
肝臓は6割近くがんに侵され手術は不可能と言われ、余命半年と診断されました。
それ以来、私は妻と共に様々な事にチャレンジし、脱抗がん剤治療に挑み、今に至ります。
がんは完全に無くなってはいません。しかし今ではかなり小さくなっています。
今に至るまでの記録や、現在の状況を診断書やCT画像等を交え、わかる形で公表していきたいと思っています。
ご面倒でしょうが、最初から最後まで読んでいただければ、きっとがんで苦しむ仲間の役に立てると思ってブログを立ち上げました。
癌で苦しむ仲間の皆様、諦めないで下さい。一緒にがんを克服しましょう。

 

 

2015年2月 
入院手続きを済ませ、私は国立がんセンターに入院しました。


皮膚腫瘍科のN先生に当面のスケジュールを説明されました。

 

PET検査により、肝臓、リンパ節、肺にがんが確認されましたが、
そのがんがどういう種類のがんなのかを確認しなくてはなりません。
10年前にかかったのは悪性黒色腫(メラノーマ)でしたが、
今回も同じメラノーマなのかを確認しなくては

抗がん剤を決められないと言う事でした。

私の場合、多臓器にがんが転移している末期がんなので手術はできません。

 

出来る治療は限られ、治療と言っても根治を目指すのではなく、
あくまで延命の治療でした。

 

提案された治療は二つ。

一つは足の根元の血管から直接肝臓に抗がん剤を流し込む方法。

もう一つは昨年厚生省に認可が下りたばかりの
オプジーボ」というメラノーマに効力があるとされる全身に流す新しい抗がん剤

N先生はメラノーマだった場合、まずはこの「オプジーボ」を試しましょうと提案してきました。

 

しかしこの「オプジーボ」、新薬だけあってものすごい高額です。
一回の投与で約70万円。


健康保険限度額適用認定を申請すれば、


国から援助があり個人負担は10万円を超える事は無いようですが、それにしても高額です。

 

しかし、選択肢が無かった私は「わかりました」と答えるしかありませんでした。

2015年2月上旬

がんを特定するための生検を受ける日がやってきました。

f:id:satosuke7:20180206234728j:plain

移動用ベッドに移され、手術室に。

ベッドに寝かされたまま説明を受けました。

 

部分麻酔をして、針を肝臓に差し込み、がん細胞を採取します。
時間にして20分くらいです。という説明でした。

 

手術が始まりました。
「麻酔をしますね。採取の器具を挿入しますね。
少しだけ痛いかもしれませんが、すぐ終わりますので我慢してくださいね」

 

少しだけ??
少しだけどころでは ありません。
かなりの痛み!

 

針をお腹の奥に差し込まれ、
すぐ終わるのかと思いきや何度か奥まで差し込まれ


また 痛い!! イッテ!!


「もう一度刺しますね。もうすぐ終わりますよ。」


しかしなかなか終わらない。


大人なので何とか我慢しましたが、いやかなりの痛さ。
内臓に針を刺すんですからね。
不安を和らげるために言ってくれたのだと 思いますが
病院でいう 全然少しじゃない。 (涙)

何だかんだで20分近くかかりました。


「終わりましたよ。お疲れ様でした」


緊張と痛さで その日は体ががちがちに固まっておりました。

そして
数日後、検査結果が出て、N先生に呼ばれました。

 

「検査結果ですが、やはりメラノーマでした」

 

やっぱり そうだよなぁ。。。。
10年間
全く 検査を受けることなくきてしまいました。

はじめの治療から数年は受けていましたが 異常なし と
いうことにすっかり安心をして ほったらかしにしていた身体。
だったのです。

 


いまさら 後悔してもはじまらない。
しかし ここからは妻のためにも一日でも長く生きられるよう
頑張るしかないのだ。


こうして私は新薬「オプジーボ」の治療を受ける事になったのです。